2016/03/28

インターンをはじめて~中川編~

みなさん、初めまして!三月からコミュニケーション担当インターンを始めた中川千絵美です。

現在は大学でヨーロッパ史を学んでいます。夢は大学在学中にスペインに行くことです。


私は高知県出身で高校までのどかな田園風景に囲まれて過ごし、その後大学進学のために上京しました。たくさんの人に出会い、そのことで自分の世界が一気に広がりました。

大学では、本当に多種多様なバックグラウンドを持った人と知り合いました。
LGBTIなんて言葉、全く知らなかった私ですが、大学ではLGBTIの友人や在日コリアンの友人もできました。

代々木で行われた「TOKYO RAINBOW PRIDE」に参加したときには、LGBTIへの理解が東京ではこんなに進んでいるのか!と驚きました。
昨年TOKYO RAINBOW PRIDEに参加した時の様子

一方で、差別や偏見にまみれた心無い言葉もよく耳にします。
 実際にヘイトスピーチを見た時には、友人のことを思うと泣きそうなほど辛かったです。

このように、上京してから人権について考えさせられる機会が増えたことが、アムネスティでインターンを始めるきっかけとなりました。
初めてのことばかりでなかなかハードな毎日ですが、インターンを終えるころには何百倍も成長できているようにがんばります!


中川


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オンライン署名にご参加ください!
★アクションに参加しよう!
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/sIerraleone_201511.html

「パパ、早く帰ってきて」
紙を持つ一人の男の子の動画が、2015年12月上旬、ネットに流れました。
書かれたメッセージは「パパ、早く帰ってきて」。

泉泉ちゃんの父親、王全璋さんは中国で人権擁護に取り組む弁護士です。
人権派弁護士や活動家への激しい弾圧のなかで、拘束されてしまいました。

中国では、人権派弁護士や活動家に対する大規模な嫌がらせや拘束が起こっています。
弾圧対象となった弁護士や活動家は、中国の憲法や国際法で認められた人権を守るために、
 多くの市民の代弁者となって活動していたのであり、「国家政権転覆」容疑は不当なものです。
弁護士・活動家たちを守るため中国公安部長(公安相)に要請してください。

アクションに参加しよう!
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/sIerraleone_201511.html


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2016/03/25

遠くて近い“世界で活躍する人々”と自分の距離

こんにちは。インターンの山口です。

3月10日から16日かけて、アムネスティの国際事務局で活躍しているニコラ・ベクランさんが来日しました。今日は、来日中の彼の様子を報告します!


アムネスティは1961年の設立以来、ロンドンに本部を置いていましたが、より地域に根差した活動を推進するために、2013年、東アジアの人権課題に取り組む地域事務所が香港に設立されました。

ニコラさんは東アジア地域事務所の所長として、日本、中国、台湾、香港、モンゴル、韓国、北朝鮮の問題を解決するために、アムネスティの運動を率いています。以前は、国際市民団体ヒューマンライツウォッチの調査員として活動しており、中国の人権課題に幅広く精通しています。

今回、ニコラさんが来日した目的は、アムネスティの新たな報告書「禁じられた通信:北朝鮮における徹底的な情報統制」発表記者会見への参加、日本支部の総会への出席、国会議員、弁護士、他団体の方との意見交換、中国でのジェンダー差別をテーマとした大学講演を行うためです。


多忙な日々が続き、直接ニコラさんと話せる機会は限られていましたが、中でも心に残っているのは彼と一緒にいった「そばランチ」です。

ニコラさんが、「公務員になりたい」という私の夢を聞いた後、中から人権問題を解決できるような人材になってくれ、と言われたことが印象的でした。ランチ中、そばを味わう余裕もなく、ニコラさんの言葉を噛み締めていました。

記者会見、国際人権課題に取り組む弁護士や他団体の方との会議にも同席させてもらいました。どの会議も話は英語で進められ、初めて聞く内容だったので、会話についていくので必死でした(苦笑)。


会議での話は、互いの取り組みの他、中国で進められるテロ対策に乗じた人権侵害の懸念、児童労働、不当に弾圧を受けている活動家や弁護士、モンゴルの強制立ち退き日本の刑事司法が抱える問題など多岐に渡りました。

香港が中国における人権課題解決への糸口になるについて見解を一致させ、またアジアでのさまざまな人権課題を取り組む上で、互いにどのような連携が可能かを話し合いました。

ちなみに、アムネスティでは、現在、中国で当局から嫌がらせを受け、不当に拘束されている、人権派弁護士の釈放を求めて署名を集めています。是非、参加してください。


会議が進行する中で、ひたすらに

「かっこいいいい」

「いつか、この人たちと一緒に議論できるようになりたい」

と頭の中で呟いていました。


これからも、英語力を磨き、国内外問わず色んな問題への見識を深め、自分の意見を持つよう心掛けていこう。そうあらためて感じ、お昼過ぎに事務局へと戻りました。

自分の未熟さゆえの“溜息”と自分の将来への“期待”が見事に化学反応を起こし、その日の手帳はメモで真っ黒になった一日でした。

これからも頑張っていきます!

山口


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オンライン署名にご参加ください!
★アクションに参加しよう!
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/sIerraleone_201511.html

「パパ、早く帰ってきて」
紙を持つ一人の男の子の動画が、2015年12月上旬、ネットに流れました。
書かれたメッセージは「パパ、早く帰ってきて」。

泉泉ちゃんの父親、王全璋さんは中国で人権擁護に取り組む弁護士です。
人権派弁護士や活動家への激しい弾圧のなかで、拘束されてしまいました。

中国では、人権派弁護士や活動家に対する大規模な嫌がらせや拘束が起こっています。
弾圧対象となった弁護士や活動家は、中国の憲法や国際法で認められた人権を守るために、
 多くの市民の代弁者となって活動していたのであり、「国家政権転覆」容疑は不当なものです。
弁護士・活動家たちを守るため中国公安部長(公安相)に要請してください。

アクションに参加しよう!
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インターンをはじめて~ジャガナ編~

皆さま、はじめまして。 2月からキャンペーン担当のインターンをすることになりました、ジャガナです。
来日3年目のモンゴル人です。

モンゴルは、皆さまが想像する通り、雄大な草原に遊牧民が家畜と共に暮らしてきました。
それと同時に都市化も進み、かつて遊牧を営んでいた人々は移住し、今は人口のおよそ半分が首都に定住しています。
私の祖母は、今でも冬は-50度になる寒い地域で遊牧暮らしをしています。

私は大学院を卒業する前に国際NGOの活動にかかわりたかったため、アムネスティの入門セミナーをきっかけにインターンに応募しました。
そこではメキシコのイェセニア・アルメンタさんのケースが紹介され、参加者ではがきを書きました。
彼女は町中で撃たれた夫の殺害の容疑をかぶせられ、15時間にも及ぶ拷問、子どもの命を脅され、容疑を認めてしまったのです。

アムネスティでは彼女が受けた拷問に対して調査を徹底し、釈放するようにアクションを起こしていたのです。
私たちが声をだすことで助かる人たちもいることを知り、その活動に少しでも手助けしたい!関わりたい!という想いでインターンを始めました。

今は、フレンドリーな職員の方々に支えられながら楽しませていただいています。
インターンを始めて1.5ヶ月の短い期間でも貴重な経験をさせて頂きました。これからがもっと楽しみです。

この機会を与えてくださった方々に感謝するとともに、これからも日々に翻訳業務やキャンペーンのお手伝いを通して色んな課題や活動に触れていきたいです。
祖母と一緒に(首都のウランバートルから100kmほどの観光リゾートにて)

ジャガナ

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2016/03/09

若林事務局長の講演会にて待ち受けていた ピンチとチャンス

みなさん、こんにちは!インターンの山口です。
3月2日(水)に、大和市立南林間中学校における若林事務局長の講演会にご一緒させて頂きました。

講演のタイトルは、「一人では生きていけない日本、さて君はどうする!」 

講演会の様子

講演会の舞台裏を知りたい。生徒はどのようなことに驚き、楽しみ、そして感心するのか知りたい。そんな思いが参加する動機でした。

当日、講演会を聞くだけなので安心しきっていた私を待っていたのは、若林事務局長のこんな一言でした。


「山口君も みんなの前で喋ってみるかい?」


との一言・・・講演開始5分前のことです。
時が止まりました。


しかし、目の前にあるチャンスは全て掴みに行くと心に決めて始めたインターン。ここで断ったらきっと後悔すると思い、挑戦することにしました。 

その後のことはあまり覚えていません。虚勢で作り上げたこの勇気は“想像通り”に脆く、手の震えと喉の渇きを止めることが出来ませんでした。

約300名を目の前にしたスピーチ。 

いざ話し始めると、“想像とは裏腹”に、自分の目が輝いていたことを目の前にいる生徒の目を通して感じることが出来ました。

「自己紹介」、「アムネスティとは何か」、「学校に通えないシエラレオネの女の子達」、について話しました。 

たった5分のスピーチではありましたが、私にとってそれは宝物となりました。ダメ元で受けたインターン面接と試験の後、このような貴重な経験が出来ていることを嬉しく思います。 


そして、若林事務局長は、講演会の中で、国際社会の現状を正確に捉えつつも、簡単な言葉で

「児童労働」、「難民問題」、「中学生の身の回りにある人権」について話し、中学生達に、

 「あなたにも今できることがある」 

そのことを子ども達に笑顔で語りかけていました。

笑顔で話しかける若林事務局長

中学生は、よくも悪くも、正直です。つまらないものに対してすぐに興味を失い、話を聞かなくなるものです。

しかし、南林間中学校の生徒達は終始集中しており、世界で学校に通えない子どもたちがたくさんいることに特に声を上げて驚いていました。

 講演後、生徒からは、「人権を守るために出来ることは何か」、「アムネスティの活動経費はどのように出ているのか」、「アムネスティで働くためには、どうすればいいのか」、等、とても積極的な質問がたくさん上がり、人権問題やアムネスティ自身について強く興味を持っているようでした。



 この講演会を通じて、“私たち大人がすべき課題”が少し見えたような気がしました。

 それは、 

「将来の国際社会を担う人材を育てるために、わかりやすく楽しく、子ども達に世界で起きている現状を伝え、興味を持ってもらうこと。」 

若林事務局長の講演する姿を遠くで見ながら、感じました。

また、今日もインターンとして頑張っていきます!!!



山口



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オンライン署名にご参加ください!
学校へ行きたいと願うすべての少女たちのために。

★アクションに参加しよう!
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/sIerraleone_201511.html


エボラ出血熱の流行で閉鎖されていた学校が再開する目前の2015年4月、
シエラレオネ政府は「無垢な生徒たちに悪影響だ」として、
妊娠した少女たちの通学を禁止しました。
また、彼女たちが高校や大学への進学、就職に必要な試験を受けてはならないと発表しました。

この通学禁止措置によって、3,000人以上の少女が教育の機会を奪われると言われています。
さらに学校では、妊娠を調べるために、生徒たちが屈辱的な検査を強いられています。

禁止措置を撤回し、学校へ屈辱的な妊娠検査の中止を指示するよう、
シエラレオネの大統領に要請してください。

アクションに参加しよう!
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/sIerraleone_201511.html


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2016/03/07

映画祭実行委員会、冬眠から目覚める!

こんにちは、職員の川上です。
3月。桜は待ち遠しいけれど、花粉症がつらい今日この頃です。 


桜とともに、2年に一度の“アノ 一大イベント”もやってきました。

“アノ 一大イベント”とは……アムネスティ・フィルム・フェスティバルのこと。

2007年 第1回映画祭の様子 多くの方にご来場して頂きました
隔年の映画祭なので2015年1月の前回映画祭が終わってもう1年以上。
時間が空くんですよ。
すっかりフヌケ状態になった私。

しかし、いつまでもフヌケではいられない。
1月 「あー、そろそろメーリングリスト整理しなきゃ……」
2月 「うー、もう実行委員会のスケジュール考えなきゃ……」 

そして3月。 冬眠状態だった実行委員会のボランティア・メンバーもムクリと起き出し、 6日には次回に向けてキックオフ・ミーティング。
ベテランに新しいメンバーも加え、 再び、作品選びの試写が始まります。
自分が気になっている作品をすでにリストアップしているメンバーもいます。

「川上さん、あの映画いいっすよ! 絶対、うちの映画祭向き!」

と私にロビー活動するメンバーも。

第3回映画祭の様子

10年経った!


それにしても、2007年1月に第1回映画祭を開催して2017年でまる10年。 

映画を観るのは好きだけど、映画祭運営なんてど素人の私とボランティア。
いろいろな方の助言を受け、メンバーと知恵を出し合い、
雨の日も風の日もチラシを配り、
チケットが売れるか不安で3カ月前から夢でうなされ、
開催日直前にチケット販売数より座席が足りないことが発覚し、
急きょ座椅子と座布団をレンタルするというアクシデントも起こり、
そうかと思えばJ-waveで別所哲也さんのラジオ番組に生出演して
ツーショット写真を撮るという大特典があったりなど、
いろいろな経験をすることができました。


実はアムネスティ映画祭、現在のスタイルでの開催は 2017年が最後、と考えております。
えッ、その後は? ・・・・・・まだ何も考えていません。 

まずは2017年1月28、29日開催予定の映画祭で大成功を収めること! 

ということで、これから1年、時々、映画祭実行委員会の実況をお届けします。 
皆さん、あたたかく見守ってください!

第5回 映画祭の様子

川上




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アムネスティ・フィルム・フェスティバル2017 実行委員会メンバー募集!
         
2017年1月に開催する第6回フィルム・フェスティバルの通年ボランティア・メンバーです。
★ボランティアに参加しよう★

作品選びから当日の準備まで、ボランティアが中心になってつくりあげる映画祭です。
2日間の映画祭をやり遂げた達成感、お客さまと感動を共有する瞬間は、最高です!

一緒に上映作品を発掘し、話し合い、フェスティバルを創り上げる
ボランティア仲間を大募集中!
ボランティアに参加しよう

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2016/03/04

アムネスティのない世界!?

ユース・ネットワーク担当ボランティアのルミです♪


ユース・ネット復活プロジェクト」、このブログに掲載してもらってから約半年。

ユースのメンバーは着実に増えました!

活動実績も積み、更なる新企画もたくさん進んでいます。若いってすばらしい!

「次の世界大会には、日本支部ユースを連れていく」 事務局長が前回大会で約束させられた(?)ことも、夢ではなくなりそうです。 


パワーあふれるメンバー達を見ていて、ふと、思い出した言葉があります。

学生時代、ネパール・スタディツアーに行った時、アムネスティ・ネパール支部の方の案内で、いろいろなところを見学させて頂きました。 拷問被害者のためのリハビリ施設、警察官に拷問禁止教育を行っている警察署、 チベット難民キャンプ、トラフィッキング(人身売買)根絶のための活動団体…etc. 現地で見たこと、聞いたことは、今もはっきりと覚えています。


ネパールへ行ったメンバーは4人。 そのうちの一人が、帰国後、こんなことを書いていました。


「結局、アムネスティなんてない方がいいんだ。 」



………!!?? 

その人の言葉は続きます。 

「拷問とか、難民とか、人身売買とか、そういうのが全くない世界がいい。 本来は、アムネスティのような活動が、必要とされない状態がいいんだ。 」


すみません細かい表現は忘れてしまいましたが、とにかく、こういうことでした。 


この言葉は、深く印象に残りました。

なぜ世界にアムネスティが誕生したのでしょう? もしこの世界が明るかったら、「希望の灯」は要らないはずです。 そう思うと、アムネスティのシンボルマーク「鉄条網とキャンドル~暗闇を照らす灯~」の意味が、身に迫って感じられました。

アムネスティが必要とされている、この世界で、自分にできること。 手紙を書いたり、寄付をしたり、イベントに参加したり… アムネスティのために、自分にできることを、続けていこう! 

現役ユース達のパワーに触れて、改めて思いを新たにした、元ユースでした。 
次のユース・ネットのミーティングは、4月9日(土)です! 興味のある人、ぜひご連絡ください☆


庭の紫陽花の芽。春遠からず♪

ユース・ネットワーク担当ボランティア ルミ



★★★ アムネスティ・ユース・ネット メンバー募集中!★★★
現在、ユースネットには、25歳以下のメンバー(主に小学生~大学生)を中心に、幅広い年代の人が参加しています。
アムネスティの活動を広げるために、メンバーの「こういうのやってみたい!」を、
みんなで実現するのが、ユースです。

年齢制限はありません。必要なものは、若い心と情熱です!
「自分はユース」と思う人がユース!

次回ミーティングは4月9日(土)16時から東京事務所で行います。
新しいユースの仲間を待っています!!!
写真:ユースメンバー
http://bit.ly/23x2dUm

2016/03/02

危険地取材でどう生き残るか?ブックレビューⅠ

こんにちは、難民問題などキャンペーンを担当している職員の山口です。

今日は、紛争が起きている現場でどんな取材がされて、 私たちのところへ届けられているのか、裏側を知ることができる本をご紹介します! 

戦場記者 「危険地取材」サバイバル秘話 (朝日新書)です。


危険地の取材を数多くこなしてきた、朝日新聞社・国際報道部部長の石合力さん が昨年末に出版した新書です。 石合さんは、アムネスティのイベントにも登壇してくださり、 中東に駐在した経験から、中東から見た日本やシリア難民の話など、 いろいろなお話しをしていただきました。
分かりやすいお話しで、もっと詳しく聞きたい!と、大好評でした。

右:石合力さん アムネスティイベントにて

本書は、そんな石合さんが中東の紛争地など危険な場所に乗り込んで、 どのように取材してきたのかをまとめたものです。 


パートⅠでは、危険地取材の日常が書かれています。

爆弾テロの現場でのスリリングな話から、 国境越えの逸話が盛りだくさんです。 さらに、記者としてどうやって単独会見を実現させるのか、 通信状況の悪い現場から日本まで記事を送るには、という具体的な取材術まで書かれています。

私事ですが、以前は別のNGOで危険な場所へ行ったこともあり、 現場での動き方という点で共感することがありました。 現地の人たちと一緒になって動き、情報を集めることが重要です。
思わぬ出会いがあったという石合さんの体験談から、 現場でのフットワークの軽さが取材を展開していく秘訣だと感じました。


パートⅡでは、危険地取材の必要性に言及されています。

取材で危険な目にあったらどうするのか、自己責任で行くべき、など いろいろな批判も多いため、この点もNGOと似ている部分を感じました。 特にアムネスティの仕事は、人権侵害が起きているまさに現場に切り込んでいかなければなりません。 危険地であることも多く、紛争下の人権保障はアムネスティの取り組む課題の一つです。

例えば、ロシアがシリアへ空爆をしたときに、民間人が巻き込まれたという情報がありました。 事実があったのか、実際に何が起きたのか、専門の調査員が現地へ向かいます。 現場の写真を撮り、現地の人から当時の状況を聞き取ります。

現場での調査がなければ、事実が明らかにされず、人権侵害の状況は改善されません。 案の定、ロシア政府はそんな事実はないと否定しています。 取材した記者やNGOが発信し続けなければ、現地で苦しんでいる人たちの声はどこにも届かないのです。

取材の裏話を知りたいという方だけでなく、 将来国際的に活躍するジャーナリストや、 NGOで働きたい!という学生さんも、必読です。 ぜひ、読んでみてください!

山口


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