2015/12/24

インターンを始めて~伏木編~


はじめまして。先月からインターンをしている伏木水紀(ふせぎみずき)です。
現在大学3年生で、ゼミでは社会学や統計学を学んでいます。

こうして学部生の私にも責任ある仕事を任せて頂き、様々な経験ができるアムネスティでのインターンは、本当に貴重な経験だなあ…と感じています。
今はキャンペーン担当のインターンとして、主にWeb運用のお手伝いをしています。


私は以前から国際協力やNGOの活動に興味があり、東南アジアを中心に様々な国へ自ら足を運んできました。
ラオスでは、小学校で身体測定のお手伝いをしました。

途上国に行くと、日本では見られない様々な問題を目の当たりにしますが、
“人権問題”はその根底にあるような、目を背けられない問題のひとつに感じます。

1番印象に残っているのは、スタディツアーで訪問したフィリピンのNGOが運営する女性保護施設で出会ったお母さんたちです。そこではいわゆる日本の“フィリピンパブ”で働かされ、日本人との間に子供を持つお母さんたちがいました。

涙ながらに話す彼女たちの過酷な経験に大きなショックを受けましたが、
何よりも印象に残ったのはお母さんたちの強さです。


スタディツアー参加者からの「日本人のことが好きですか?」という質問に

「なぜそんなこと聞くの?私は日本人が大好きよ。」

「なのになぜ、日本人は私たちをひどく扱い、差別するの…?」

と答えたお母さん。
人権問題は私のごく身近にもある、とても大きな問題だと感じました。


インターンをする中で、日々世界中で起こっている様々な人権問題に触れます。
より多くの人が世界の人権問題を知り、今も問題と闘う人たちに少しでも寄り添えるよう、インターンとして頑張りたいと思います!
フィリピンでは、ゴミ山で暮らす子どもたちに出会いました。

伏木

2015/12/16

インターンを始めて~廣原編~

こんにちは、インターンの廣原(ひろはら)と申します。


今年の10月よりアムネスティ日本事務所でインターンをしています。
大学を卒業後、民間企業で4年ほど働いていたのですが、来年から大学院に行くことを決意し、退職しました。
大学院に行くまでの間、もともと興味を持っていた国際協力の分野で何か活動したいなと思い、アムネスティに参加しました。


今日は、インターンが日々触れている、「緊急行動(Urgent Action)」の活動について書きます。

学生の頃の私は、アムネスティインターナショナルの活動というと、「アウンサンスーチーさん解放」のイメージを持っていました。
スーチーさんの演説、ミャンマーの人びとの熱烈な支持、そして彼女を解放せよという世界中からの訴えは、ニュースで度々目にし、印象に残るものでした。



2010年にスーチーさんは解放されたわけですが、彼女のように理不尽に投獄される人びとが、現在も世界中に沢山います。
そして、アムネスティでインターンをしていると、そんなケースが日々発生し続けているということを実感します。

アムネスティの活動の一つとして、罪もなく捕われた「良心の囚人」を解放する、という活動があります。
「良心の囚人」をはじめとする人権侵害の情報は「緊急行動(UA)」というレポートの形で各関係者に毎日のように発信されます。
そのUAの内容を職員さんたちにシェアするというのが、インターンのお仕事の一つになっています。

ここ最近見た中でも、バーレーン、中国、アンゴラ、パレスチナ、バングラデシュなどの人びとが、罪もないのに拘束され、家族から引き離され、時には拷問を受けている。
中には状況が余りにも苛酷で、怒りを覚えたり、落ち込んでしまうような内容のレポートもあります。
でも、そういった事実に目を背けないことが、大事なのだと思います。


・・・と、少し重苦しくなってしまいましたが、インターンのお仕事は楽しいことも沢山ありますよ!

なによりも、「世界がもっとよい方向に行くように」と願っている普通の人達が、国境も越えて一緒にアクションする、
そんなポジティブでちょっと感動的な出来事を、アムネスティでは沢山見ることができます。



廣原

良心の囚人について

UA(緊急行動)について




全国スピーキングツアーで南アフリカのLGBTI活動家が来日! ~私がファドツァイさんと過ごした日々~


こんにちは!インターンの萩原です。
今日は、全国スピーキングツアー2015「自分らしい性を生きる~LGBTIの『私』が命をかける理由~」のゲストとして来日したファドツァイ・ミュパルツァさんと、私がファドツァイさんと過ごした日々のことを書かせていただきます。


アムネスティ日本では、世界のさまざまな人権課題を日本の人びとに伝えるために、2年に一度、全国スピーキングツアーを行っています。海外から活動家や人権侵害の被害者を招き、彼らに自身の取り組みや経験について全国各地で講演してもらうという企画です。

今年は、10月1日〜10月22日にかけて、南アフリカからLGBTI活動家のファドツァイ・ミュパルツァさんが来日し、全国7カ所を巡りました。
全国スピーキングツアー2015のゲスト、
ファドツァイ・ミュパルツァさん

   「LGBTI」

最近、ニュースの報道などでもよく使われるようになったこの言葉。みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

これは、下記の頭文字をとった言葉です。

 L : レズビアン(性的指向が女性に向く女性)
 G : ゲイ(性的指向が男性に向く男性)
 B : バイセクシュアル (性的指向に男女の区別がない人)
 T : トランスジェンダー(生物学的・社会的性別とは一致しない、または囚われない生き方を選ぶ人。性同一障がいの方を含むこともある)
 I : インターセックス(性染色体や生殖器の形態等が典型的な性別と断定しにくい人)



「性」の枠や感じ方などが、多数派が当たり前と考えている“常識”と違う。

ただそれだけで、差別され、理不尽な暴力を受ける人びとが世界中にいます。ファドツァイさんは、こうした人たちの権利を守るために、アフリカ連合や国連への政策提言や被害者のサポートをしています。

ファドツァイさんが活動する南アフリカは、憲法で性的指向や性自認に基づく差別禁止を明記し、法律で同性婚を認めるなど、世界の中でもLGBTIの人びとを守る法整備が進んでいる国の一つです。

しかし、植民地時代に、西洋からもたらされた思想により、社会・人びとの中に同性愛を嫌悪し、LGBTIの人びとを差別する心が根強く残っています。彼らが街中で差別的な言葉を投げかけられることは日常茶飯時、活動家が殺されたこともあります。ファドツァイさん自身、当事者であり、LGBTI活動家であるという理由から、何度もひどい言葉を投げかけられたといいます。自分や家族に対する脅迫や警察から監視を受けた経験もあります。




私は、こんなファドツァイと、日本滞在中の約一カ月を一緒に過ごしました。各地の講演では、鋭い活動家の眼差しを向け、ファドツァイさんは、穏やかに、でも熱い心で、自身の生い立ちや活動内容、思いについて話していました。

今日は、せっかくなので、私が講演外で見たファドツァイさんの「意外な」一面を紹介したいと思います。
成田空港でお出迎え
まずは、一日目。ファドツァイさんを迎えに成田空港へ。
厳しい中で活動しているファドツァイさんとは一体どんな人なのか、私は少し緊張していました。

   “Hello” 

現れたファドツァイさんは、久しぶりに会う友だちに挨拶する感じ。想像したよりもフレンドリーな印象に、心の緊張もほぐされました。「フライトは長くて、とても疲れた」といいながら喫煙室に向かう姿は、大股でゆったりし、気負いのない様子です。




そしてここから、怒涛の日々が始まります。
翌日には新聞社の取材、アムネスティ事務所での交流会にはじまり、間髪いれずに講演や企業向けセミナーの毎日!ファドツァイさんは、苦手なコーヒーで眠気を覚ましながら、超ハードスケジュールをこなしていました。

そんな中、観光にも行きました。
ファドツァイさんは実は日本のアニメが大好き!秋葉原のアニメショップへ買い物にいきました。若者カルチャーに興味を持っていて、プリクラも一緒に撮りました。日本の高機能なプリクラ機にとても驚いていて、目がアニメのようにクリクリしたプリクラを見て、大笑いしていました(笑)。

ファドツァイさんと一緒に撮ったプリクラ


ファドツァイさんはどこにいても、誰を目の前にしても、常に相手と同じ目線で話をなさる人でした。「私は活動家です」と威張ることなく、ただ「ファドツァイ・ミュパルツァ」という一人の人間として、私そして日本の人たちと接していました。


   私は私でありたい。
     自分が何者であるかについて、一つの枠に当てはめるようなことはしたくない


これは、ファドツァイさんとの会話の中で、私が最も印象に残った言葉です。
いったい世界でどれ程の人が、「私は私である」と言えるでしょうか。
そのために、自分であるために、どれほどの人が長く厳しい道のりを歩んでいるのでしょうか。この言葉は、人権を考えるとき、大きなヒントになるのかも、と思いました。


私は、ファドツァイさんに出会ったことで、「多様な人と関わり、多様な考えを知りたい」という思いがさらに強くなりました。ファドツァイさんと出会った多くの人が同じように思ったのではないでしょうか。

ファドツァイさん!ありがとうございます。またお会いできますように。


ファドツァイさんとアムネスティスタッフのみなさん




萩原

2015/12/02

イベント企画運営ボランティア、只今、フル回転中。 メンバーで初めてのイベントを開催します!



はじめまして。アムネスティ・インターナショナル日本「イベント企画運営ボランティア」の早坂遊羽です。

私は、在学中にNGOでボランティアをした経験から、国際協力や人権課題に関心を持つようになりました。ボランティア活動をする中で、過去にアムネスティでインターンを経験した人と出会い、アムネスティを知りました。
社会人になっても「ボランティアをしたい!」と思っていたところ、ウェブサイトでこのイベント企画運営ボランティアを見つけ、10月からメンバーとして参加しています。

アムネスティのボランティアとして手伝いをする私

アムネスティでは、今、世界中で「STOP TORTURE 拷問なんて、いらない!」キャンペーンを実施しています。

拷問」という言葉を聞くと、「え・・・何それ。昔の話だよね」て、思う人がたくさんいるかもしれません。
でも、警察や軍が情報や自白を引き出すために、あるいは相手が嫌いだからという理由で、暴行を加える、水責めや電気ショックで痛めつける、密室で取調べを行う、長期に拘禁する、といった拷問は今でも行われています。

このキャンペーンでは、メキシコ、ナイジェリア、フィリピン、モロッコ、ウズベキスタンの課題を重点的に取り組み、拷問をなくすための具体策を講じるよう各国に求めています。
私たちの使命は、拷問の実態と課題を日本の人たちに広く伝え、このキャンペーンへ多くの人に参加してもらうことです。


今年7月から活動を開始し、今は、メキシコにおける拷問の問題を伝えるため、12月に開催するイベントに向けて、エンジンをフル回転しています!

  ・イベントのプログラム内容の検討
  ・お呼びするゲストの選定
  ・チラシづくり
  ・当日使用する資料の作成
  ・参加者にふるまうメキシコ料理の用意 ・・・などなど

メンバー全員で、和気あいあいと準備を進めています。



メンバーの一人が試食用にと、当日、実際に
ふるまうメキシコ料理を作ってきてくれました!
とってもおいしかったです。




さて、それでは最後に・・・イベントの告知です!

¡Viva!スペイン語であなたの言葉をメキシコにプレゼント~自白を強要され、今この時も刑務所にいるお母さんへ~


■ 日時:12月12日(土)16:00~18:00
■ 会場:アムネスティ・インターナショナル日本 東京事務所



スペイン語圏の社会課題を長年取材してきたジャーナリスト・工藤律子さんを講師としてお招きし、メキシコでまん延する拷問についてお話いただきます。
当日は、スペイン語で励ましの言葉を学び、警察からの不当な拷問と闘うイェセニア・アルメンタさんエールのメッセージを書きます!

・・・・・・・・・・・・
イェセニアさんは、アムネスティがキャンペーンで支援している拷問の被害者の一人。3年前、警察から15時間以上にも及ぶ暴行と子どもへの脅迫を受け、殺人の罪を認めてしまいました。検察は、拷問を訴える彼女の声に耳を傾けることなく、起訴しました。イェセニアさんは、今も、刑務所の中にいます。
写真はメンバーで制作したイェセニアさんへの寄せ書き。当日、みなさんには、この寄せ書きに彼女へのメッセージを書いてもらいます。



さらに、さらに・・・その後は、メキシコ料理を楽しみながらレッツパーティー!
トルティーヤやチリービーンズ、ディップなどをご用意しています♪

聞くだけじゃなく、食べて学べるこのイベントへ、是非お越しください。




ここまでお読みいただいてありがとうございました。
当日お会いできることを楽しみにしています!

早坂 遊羽



*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

★★★ 12月は手紙を書こう!今年最大のイベント、ライティングマラソン ★★★
全国25カ所以上でいよいよ開催!

マラソンといっても走るわけではなく、
手紙書き(ライティング)を長時間にわたって行うことから、この名前が付けられました。

暴力をもちいていないのに、自らの信念や人種、宗教、肌の色などを理由に
囚われの身となった人や、不当に投獄されている人たち。

手紙やハガキは、そうした刑務所にとらわれている人たちに宛てて、
また、そうした囚人たちの釈放を求めて政府関係者に宛てて送ります。

監獄の暗闇の中で不安におびえている人たちにとって、
あなたの励ましや応援のメッセージは、希望の光になります。
一緒に希望の光を灯しませんか。

詳細はこちら
 

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-